2015年9月12日土曜日

タネが危ない




著者の野口勲さんは
飯能市(埼玉)で小さなタネ屋さん野口のタネを営んでいる。
親子三代にわたり自給野菜作りを支えてきた在来種・固定種を
扱う今では貴重なタネ屋さん。

家業を継ぐ前は、手塚治虫の担当編集者だったという経歴。
『手塚先生の終世のテーマは生命の尊厳と地球環境の持続でした』

一代限りのF1種ではなく何代も命の再生を繰り返す固定種のほうを
選んだのはそうなるべくしてなったというかんじ。

F1種とは異なる形質の植物をかけあわせた一代限りのタネのこと。
それゆえ毎年新たにタネを買わなくていけない。
F1種は何より育つのが早くてその分畑を回転させて収穫も多くできる。
形は整って均一だがひとつひとつの細胞の密度は粗くなっている。
早く育つということは光合成の時間は短く栄養価も低い。
世に出回っているタネはほとんどがこのF1種だそうだ。


3年前に観たドキュメンタリー映画
*モンサントの不自然な食べもの
モンサント社の種とラウンドアップ(除草剤)のなんと恐ろしいこと。
日本でTPPが決まれば家庭菜園もいままでのようにはできないんじゃな
いだろうか。モンサント社は在来種を消滅させて自社種苗と農薬で世界
の農業を支配しようとしている。