2011年10月23日日曜日

漆の器




9月、青山[べにや民芸店]では
北原久・ 北原進 父子漆芸展がありました。

店内には長い間憧れていた北原進さんの梅の花皿が並んでいました。
ところがそれは五枚組みのセットもの。当然ながら一枚よりも値が張ります。
恐る恐る聞いてみたところ単品でも作ってもらえるというので
 一ヶ月待ちでしたが二枚注文したのでした。

・・・

まだ20代中頃、私には漆器はどれも同じにみえていました。
ある日、山梨出身のAoちゃんが云いました。
“漆工芸は日本中にあるけれど、私は川連漆器が一番すきなのよ”
私よりふたつ程若い彼女は、洋服も暮らしの道具にも
こだわりを持っているとてもお洒落な人。
何よりも川連漆器は故郷秋田のものだから嬉しびっくりで
“川連の何が好きなの?”と聞いたら迷うことなく答えてくれました。
“型が美しく模様もシンプルで飽きないの”

まったく無頓着の私が様々な漆器に興味をいだくようになったのは
間違いなく彼女のこの一言がきっかけになっています。

※川連(カワツラ)と読みます。