2016年11月3日木曜日

雨の古都



京都の『何必館』で開催されている『木村伊兵衛展』に行った。
『秋田おばこ』のモデル柴田洋子さんは高校の大大大先輩!
もはや遠い記憶になりつつある昭和という時代。
故郷の懐かしい昭和を京都祇園で見ているという不思議。
秋田の中でも県南の写真が多く、雄物川の渡し船は桜の季節と
雪景色が展示されていた。
木村伊兵衛は約20年の間、四季折々何度も秋田を訪れたようだ。

『何必館』5階の光庭
雨が丸い吹抜けの天井から山モミジの葉におちて苔に沁み込む。
この日は朝からずっと雨だった。ここではそれもまた良しと思える。







初めて清水の舞台にあがった。ここの舞台は前下がりになっていて
高所恐怖症の私には苦手な観光名所だった。
手すりも低く腰がひけて前に進めず、これが精一杯の写真。
さっさと切り上げ、階段を降りて目的の場所をめざす。

 石碑は1994年に建てられているので古くはないが
阿弖流為(アテルイ)と母禮(モレ)は1200前の古代東北の英雄。

ここで足を止める人は少ない。実際私も阿弖流為を知ったのは
3年前のなにげなくつけたNHKのテレビドラマだった。
実在した人物だと知り関連の本を探すとほとんどが高橋克彦の著書
だった。そのNHKのドラマも高橋克彦の「火怨」が原作だった。

「火怨」の中に “蝦夷は元々出雲に暮らしていた”という一文をみつけ
た時にはやっぱり!と、まるで “アハ体験” 。

やっぱり!というのは、ただ単に自分が惹かれている場所だったり
読み物で知った事柄などが繋がった!ということなのだけど。
こんな “アハ” がけっこう楽しい。





京都御所の東側に建つ廬山寺

廬山寺の源氏庭。
ここは紫式部の邸宅があった場所で源氏物語が執筆されたところ。
白川砂と苔の庭は、空と雲を表現しているとのこと。
初夏の頃には桔梗の花がきれいだと係の人が説明してくれた。
源氏物語にでてくる朝顔は桔梗のことだとも。



臨済宗 大本山妙心寺

敷地がかなり広く、塔頭が46もある日本最大の禅寺で
京都では “西の御所”と呼ばれ親しまれているらしい。
(あの龍安寺も妙心寺の塔頭のひとつ)
全部をまわるのには広すぎ、とりあえず退蔵院の山門をくぐり、
大休庵で抹茶ともちどらのセットをたのんだ。

この山門の奥は想像以上に広く、美しい庭園が静かに佇んでいる。
中には売店もあり、もちどらと線香を買って帰った。